保育園の給食委託会社をチェック

心と体をはぐくむ 保育園の給食委託ナビ|給食育 » 給食委託会社の選び方 » 保育園の給食委託が不安な方へ

保育園の給食委託が不安な方へ

委託範囲と確認方法を明確にする

保育園の給食委託を検討する際の確認ポイント

保育園の調理委託を検討する際は、給食の品質、アレルギー対応、食育、園と委託会社の連携、費用など、複数の論点を確認する必要があります。

委託によって調理スタッフの採用や衛生管理に関する負担を軽減できる可能性がある一方、委託範囲や運用方法が曖昧なままでは、園の方針を給食へ反映しにくくなることもあります。

この記事で確認できること

  1. 調理を委託しても園に残る役割
  2. 委託前に契約や仕様書で確認したい条件
  3. 食育まで連携できる委託会社の見分け方

検討論点

給食委託に関する五つの論点を分けて考える

給食委託に対する懸念を具体的に整理すると、確認すべき契約条件や運用方法が見えやすくなります。主な論点は、次の五つです。

給食の質
味、温度、食材の切り方や硬さ、行事食など、現在の水準を維持できるか。
安全
アレルギー情報が調理、受渡し、配膳、保育室まで正確に共有されるか。
食育
調理員と子どもの関わりや、献立と保育活動のつながりを維持できるか。
連携
園の要望や子どもの喫食状況を、献立や調理の改善へ反映できるか。
運営と費用
欠員時にも給食を継続でき、追加費用や価格改定の条件が明確になっているか。

判断材料を揃えるには、「対応できます」という説明だけでなく、誰が、何を、いつ確認するのかを具体的にする必要があります。

参考になる公開データもあります。大阪市が2015年度から2025年度までの民間移管・民間委託1年目を対象にまとめた保護者アンケートでは、3,153世帯への配付に対して2,204世帯が回答し、回答率は69.9%でした。市は、各項目の「満足」「概ね満足」が全体として80~90%以上で、給食内容は特に高い評価だったとしています。

ただし、これは給食調理だけでなく、保育所全体の民間移管・民間委託を含む集計です。給食委託全般の結果として一般化はできません。同市では移管・委託前に1年間の引継ぎを行っており、導入結果だけでなく移行期間の設計も確認すべき要素だと分かります。

園に残る役割

調理を委託しても、給食運営に関する園の役割は残る

厚生労働省の通知では、安全・衛生・栄養面の質を確保し、施設管理者が必要な注意を果たせる体制と契約内容がある場合に、保育所の調理業務を第三者へ委託できるとしています。

委託によって調理などの実務を外部化しても、給食に関する判断や確認をすべて委託会社へ移すわけではありません。

委託会社に任せる範囲
調理、洗浄、衛生記録、食材調達、献立作成、調理スタッフの配置など。実際の範囲は契約によって変わります。
園が持ち続ける範囲
栄養基準・献立作成基準の提示、献立表の事前確認、現場責任者への指示、検食、衛生・材料・履行状況の確認、子どもの嗜好・喫食状況の把握などです。

栄養士による指導を受けられる体制も必要です。委託後は、園の業務の重心が調理の実施から、基準の提示、子どもの様子の共有、契約履行の確認へ移ります。

なお、園の厨房で委託会社が調理する「園内調理の業務委託」と、園外で作った食事を届ける「外部搬入」は別の制度です。全面委託という名称だけで判断せず、調理場所、提供する年齢、適用される条件を自治体にも確認してください。

契約条件への変換

五つの懸念を契約前の確認事項へ置き換える

1.味や品質

現在の献立、写真、切り方、硬さ、提供温度、残食記録を基準として共有します。試食だけで判断せず、基準から外れた場合の報告先、修正期限、次回献立への反映方法まで確認します。

2.アレルギー対応

医師が記入した生活管理指導表を起点に、情報更新、献立確認、調理、受渡し、配膳の担当をつなぎます。配膳カード、複数人確認、専用食器など、各工程で誰が照合するのかを現場動線に沿って確認します。

3.食育

「食育にも対応」という説明だけでは、実施内容や連携方法までは分かりません。調理員が保育室で食べ方を観察できるか、給食の食材と保育活動をつなげられるか、誰が計画と振り返りを担当するかを確認します。

4.園との連携

連絡窓口を明確にし、日々の情報共有と定期会議を分けて設計します。年齢、料理、量、硬さ、食事時間などを共有し、次回の献立や調理で何を変更するか決められる運用にします。

5.欠員と追加費用

欠員時の代替要員、連絡期限、通常どおり提供できない場合の代替手段を確認します。費用は委託料だけでなく、食材、行事食、残業、応援要員、価格改定、契約終了時の引継ぎまで同じ条件で比較します。

国の通知では、業務分担と経費負担に加え、履行不良時の解除、業務継続が難しくなった場合の代行保証、受託者の責任による食中毒などの損害賠償も契約で明確にするよう求めています。トラブルが発生した場合の手順まで契約に反映しておくことが重要です。

アレルギー対応は、委託会社だけで完結する業務ではありません。こども家庭庁のガイドラインは、全職員が共通理解を持ち、生活管理指導表に基づいて保護者と具体策を話し合い、緊急時を含む計画を共有するよう示しています。

調理後の受渡し、保育室での配膳、喫食時まで含め、園と委託会社の間に確認の空白を作らないことが必要です。

食育で選ぶ

食育に強い会社は、毎日の給食との連携方法で見分ける

収穫体験やクッキングなどのイベントは、食育の取り組みを比較する一つの材料です。ただし、実施回数だけでは、日々の給食や保育との連携状況までは判断できません。

子どもの食べ方を調理側が把握し、その気づきを献立や調理へ反映できるか。給食と保育の間に継続的な情報の往復があるかを確認します。

提案時に確認したい六つの質問

  • 園の保育方針を踏まえて、食育の年間目標を一緒に組み立てられますか
  • 給食に使う食材と、栽培・観察・調理体験を関連づけられますか
  • 調理員や栄養士が保育室で喫食状況を観察できますか
  • 量、硬さ、大きさ、残食に関する情報を献立改善へ反映できますか
  • 担任、園の栄養士、委託スタッフが振り返る場を設けられますか
  • 担当者が替わった場合も、食育方針と記録を引き継げますか

こども家庭庁の現行ガイドも、外部委託で安全・衛生・栄養・食育の質を確保することを前提としています。契約に盛り込む例として、保育室で食べる様子を観察し、量・硬さ・大きさを確かめること、子どもと一緒に食べること、保育士と連携した食育を挙げています。

食育の提案を比べる際は、誰が、いつ、給食とどのように関連づけ、子どもの変化を何で確認するかまで聞いてください。単発の活動だけでなく、日々の食事へ結果を反映できる仕組みを確認します。

導入の進め方

委託開始日だけでなく、引継ぎと開始後の評価を設計する

  1. 現状を記録する
    献立、食数、アレルギー対応、調理工程、職員配置、残食、行事食、保育との連携を整理します。現在の運用のうち、維持する部分と変更する部分を分けます。
  2. 同じ条件で提案を比べる
    価格、委託範囲、配置人数、欠員対応、衛生管理、食育、報告方法、契約終了時の対応までを共通の質問票にまとめます。
  3. 厨房と情報の流れを引き継ぐ
    新旧担当者で設備、レシピ、作業動線、個別対応、保育室への受渡しを確認します。可能であれば、実際の提供時間に合わせて一連の動きを確認します。
  4. 開始後に数字と様子を確認する
    提供時刻、温度、残食、誤配膳の有無、子どもの反応、職員負担を記録し、委託会社と改善点を共有します。

引継ぎ期間や会議回数に、全国一律の基準があるわけではありません。こども家庭庁のガイドに掲載された一自治体の事例では、事業者交代時に約1か月の引継ぎ期間を設け、開始後は年2回、施設長、自治体栄養士、委託会社、調理現場責任者らが履行状況を評価しています。

これは義務や標準期間ではなく、移行と評価を契約に組み込んだ実践例です。

同ガイドは、食事提供をアセスメント、計画、実施・モニタリング、評価、改善の循環で捉えています。委託開始後も定期的に運用を確認し、現場に合わせて改善する体制が必要です。

方式を選ぶ

直営と全面委託だけでなく、部分委託も含めて比較する

直営を続ける
調理人材を安定して確保でき、園独自の献立や食育を現在の体制で改善できる場合に適しています。採用、教育、欠員対応を園内で継続できるかも確認します。
一部を委託する
献立作成、発注、衛生管理支援、調理など、負担が集中している業務だけを外部化する方法です。現在の強みを維持しやすい一方、業務の境界を細かく決める必要があります。
調理運営を委託する
採用や欠員対応が給食継続のリスクになっており、組織的な人員・衛生支援が必要な場合に検討します。園は方針の提示、履行確認、子どもの様子の共有を担います。

運営方式は、現在の給食で負担やリスクが集中している部分を基準に選びます。人材確保だけが課題であれば、献立作成や食育の企画まで委託する必要はないかもしれません。

一方、調理、採用、衛生管理が特定の職員の経験に依存している場合は、部分的な支援だけでは運営を安定させにくいことがあります。

外部搬入を検討する場合は、園内調理の委託とは要件が異なります。対象年齢、施設類型、自治体の取扱いを事前に確認してください。

契約前の確認

契約前に確認したいチェックリスト

  • 委託する業務と園に残す業務が一つずつ書かれているか
  • 栄養基準、味、切り方、硬さ、温度などの品質基準があるか
  • 献立を園が事前確認し、変更を依頼できる期限と手順があるか
  • 生活管理指導表の更新から配膳まで、アレルギー情報の担当がつながっているか
  • 検食、衛生記録、残食、喫食状況を誰が確認するか決まっているか
  • 給食と連動した食育を、誰が計画・実施・評価するか決まっているか
  • 欠員、災害、設備故障、食中毒疑いの連絡先と代替手段があるか
  • 履行状況を園と委託会社が確認する頻度と参加者が決まっているか
  • 委託料に含まれる範囲、追加費用、価格改定条件が明確か
  • 改善されない場合の是正、解除、損害賠償、契約終了時の引継ぎが明記されているか

仕様書や確認項目は、園だけで作成する必要はありません。自治体の担当部署、園の栄養士、委託会社の提案を持ち寄り、園児数、厨房設備、現在の職員体制に合わせて具体化します。

よくある疑問

保育園の調理委託に関するよくある質問

委託すると、園の栄養士は必要なくなりますか?

一律には決まりません。委託範囲や施設の体制によって配置は変わりますが、園または保健所・自治体等の栄養士から、献立などの指導を受けられる体制は必要です。園にも基準の提示、献立の事前確認、喫食状況の把握が残ります。

アレルギー事故の責任も委託会社へ移りますか?

園の確認や情報共有までなくなるわけではありません。調理中だけでなく、園への受渡し、保育室での配膳、喫食時まで工程が続きます。各工程の担当、複数人での確認、緊急時の連絡と対応を、契約書や手順書で明確にしてください。

委託すると食育は弱くなりますか?

委託という運営方式だけでは決まりません。調理員が子どもの食べる様子を観察できるか、保育士と食育を計画できるか、観察結果を調理改善へ反映できるかで変わります。食育の役割と振り返り方法を、あらかじめ契約や運用計画に含めておきます。

委託費は直営より高くなりますか?

食数、委託範囲、配置人数、食材調達、行事食などによって変わるため、委託料だけでは比較できません。直営側は給与だけでなく、採用、教育、欠員時の応援、衛生管理にかかる費用や時間も含め、同じ範囲で比較します。

現在の調理員には、いつ説明すべきですか?

委託方針を検討する段階で、影響する業務と今後の予定を整理して説明します。雇用条件や所属変更は個別事情によって扱いが変わるため、法人の人事担当や専門家にも確認してください。現在のレシピや子どもへの配慮を引き継ぐ時間も確保します。

最後の判断

まとめ|委託範囲と評価方法を明確にして判断する

保育園の調理委託を検討するときは、給食の質、安全、食育、連携、費用を個別に確認します。委託会社への印象だけで判断せず、委託範囲、品質基準、情報共有の流れ、緊急時対応、評価方法へ落とし込むことが重要です。

委託後も、園は給食方針を示し、子どもの食べ方を把握し、契約どおりに運営されているかを確認します。

委託会社を比較する際は、調理を安定させられるかだけでなく、子どもの様子を献立へ反映し、保育士と連携して食育を継続できるかも確認してください。

食育に力を入れる 
保育園の給食委託会社
  ミールケア LEOC
食の
安全性
品質管理
(ISO9001)
衛生管理(HACCP)
衛生管理(HACCP)
給食業務改善と
負担軽減
・和食中心の献立立案とアレルギー対策
・管理栄養士による「給食だより」
アプリ配信
・園と保育活動に
連動した献立立案
・現在の厨房職員の継続雇用面接可
拠点 東京、大阪、長野 札幌、旭川、函館、帯広、宮城、東京、神奈川、千葉、新潟、愛知、福岡、熊本

※2024年3月15日調査時点

給食で差をつける保育園
食育に強い給食委託会社2選
>>詳細を見る

専門的な知識を活かした食育が可能
おすすめの保育園の給食委託会社

直営給食に比べて、委託給食の質や食育はレベルが低いというのは一昔前の話。
委託給食の中でも有資格者である「考食師」「食育インストラクター」が食育に関わると公式サイト上に掲載されている2社は、とくに食育プログラムにこだわっています。
ここではそのサービス内容をご紹介します。

  • 考食師:幼稚園や保育園などの給食で子どもたちに行う食育に関する資格
  • 食育インストラクター:食育の指導者の証となる資格

忙しくてもバリエーション豊富な
食育が叶う
園の先生たちの負担を
増やさない食育

ミールケア

ミールケア公式サイトで
食育について見る

子どもの食への関心を
イベントで高める
多彩な体験型食育を用意

LEOC

LEOC公式サイトで
食育について見る